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健康第一

本章では、健康、特に体の方のケアについてです。

病気の予防について

うつらない、うつさないためにできること。まずは日常的にやった方が良いことからです。

予防接種

はしかや水ぼうそう、おたふくかぜなど昔は普通にうつってしまっていた病気を、弱毒化した状態のワクチンを接種することにより「かかった状態」にしたり、かかっても軽度で済むようにしたものです。また、冬季に流行するインフルエンザやロタウイルスもおなじみです。接種の種類により、また接種対象者の年齢により、市区町村や健康保険組合などで補助が出る場合もあります。

昔はよく「人にうつしてもらう」「早くかからないと」なんて今では信じられないようなことを言う人がいましたが、現在ではできるだけ罹患しないようにという流れになってきています。わざわざつらい思いをして病気になりたいと思う人はいないでしょう。また、重症疾患を持っていたりワクチンの成分にアレルギーがあるなどで、罹患すると命にかかわったり予防接種の受けられない人のためにも、予防接種が受けられる人は出来る限り受けて欲しいと思っています。

手洗い、うがい

残念ながら完全に対策するというのは難しいのですが、リスクを下げる方法はいくつかあります。例えば、手洗いうがいを行うことです。ウイルスの付着した手でいろいろなところを無意識に触ってしまうことが原因でかかってしまうことが多いのです。特に粘膜の部分(鼻・口)を触ることでよりダイレクトにウイルスが入り込んでしまいます。手洗いうがいを心がけ体内にウイルスを取り込まないように気を付けましょう。

こまめに水分を摂る 特に冬の風邪、インフルエンザの予防には、定期的な水分補給が効くといわれています。のどにウイルスが付いても、感染が成立する前に洗い流してしまう(水分で胃に落とす)ために、15分や20分毎に水分を摂ると効果的、と。

加湿

特に冬の時期は乾燥します。ウイルスは乾燥に比較的強く、また粘膜乾燥により弱ってくることで感染することが増えてしまいます。加湿することである程度対策することができます。

もしかかってしまったら 無理をして出勤しない、ばらまかない。時々「インフルエンザで熱があったけど仕事が休めないから会社に行った俺すごい」と明後日の方向で自慢している方が見受けられますが、まったくもって迷惑な話です。保菌していることがわかっている状態で移動することはウイルスをばらまきにいくようなものです。おとなしく自宅で療養してください。

健康と病気の予防について

病気にならないことが一番です。健康診断、人間ドックを活用すること、予防に

健康診断、人間ドックのこと

健康診断や人間ドックは加入している健保や国民健康保険などで補助が出ることもあります。詳しくは加入している健保や自治体に問い合わせてみましょう。以下のような検査が行われます。

問診

ある特定の症状があったり、食生活や普段の過ごし方などを答えます。対人での質問の場合とチェックリストに記載するタイプがあります。

身長、体重、腹囲、体脂肪などの測定

成長期の場合はいわゆる成長曲線に乗っているかで判断されることが多いですが、成人してからは昨年との比較、10年前との比較をされることが多いです。また腹囲や体脂肪率の数値についてはメタボリックシンドロームなどの判定に使われます。体重が急激に増加した、減少したなどがあった場合、ストレスや病気が疑われることがあります。

視力検査、眼圧測定

視力については眼鏡やコンタクトを使用している人は裸眼での測定を行う場合もあります。眼圧測定は裸眼で行います。緑内障や網膜剥離などを発見する検査として使われています。

検体(尿、大便、血液)による検査

血液は食事を取らずに当日採取、他は自宅で採取して持ってくることが多いです。血液の検査では貧血、赤血球や白血球、血小板などの血液成分の数値や肝機能から腫瘍マーカーまで、さまざまなオプション検査でも使われます。

心電図

手足と胸部に接点を装着して(クリップ式だったり吸盤タイプだったりが多い)脈動をグラフ形式にする検査。異常な波形を読み取って状態を確認します。心臓に病気がないか、などの確認が行われます。

聴力検査

ヘッドフォンを装着して低音域や高音域の音を左右別々に聞き取ります。聞こえている間だけボタンを押したままにします。

内視鏡検査(胃カメラ、大腸検査)

最近増えてきているのはこちらの検査。食事を取らずに受けます。大腸の場合は腸をきれいにした状態での検査が必要になるため事前に下剤などの投薬があります。

エコー(超音波検査)

胸部や腹部の検査などでおなじみ。妊娠時に胎児の状態を見るためにも使われています。検査のための機械を直接あてて行います。いろいろな臓器を対象にしているため、思わぬ疾病が判明することも。筆者も全く自覚症状がなかったため気付いていなかった病気に気づけました。

X線検査

そのまま撮影する方法や、バリウムや造影剤などを利用して対象になる骨や臓器や血管などを調べます。バリウムを使った場合は体内で固まると排出が困難になるため下剤が処方されます。

女性特定疾患の検査

乳がん検査

エコー検査、触診、マンモグラフィー検査などがあります。

子宮がん検査

子宮組織(体部、頸部)を採取して行う細胞診と超音波検査があります。

そのほか、CTスキャンやMRIを用いて脳疾患を調べる脳ドック、血液検査の一種である腫瘍マーカー検査などがあります。

これら二つは女性特定疾患のための検査です。若い人には少し抵抗があるかもしれませんが、自分の体のことなのでぜひ検診を受けてほしいです。

元気な時、若いからこそ健康診断を受けよう!

がんなど(悪性新生物)や進行性の疾患は早期発見であれば助かる確率は上がります。 また若年者や急性であると一般的に進行が早い(いわゆるステージが上がる)といわれます。人間ドックは比較的年齢の高い人が受けるイメージがあると思いますが、健康診断でも十分わかることがありますので、若い人もできる限り年に1回はうけましょう。

手術・入院について

それでも病気やケガをすることはあり得ます。

ケガをしたり病気になってしまったら、まず行くところはどこでしょう。

そう、こたえは「病院」です。

具体的に症状が出ている箇所がわかっているときはある特定の診療科(内科・外科などなど)に直接かかるのが一般的です。いわゆる町のお医者さんに行くことが多いのではないでしょうか。日本ではいきなり総合病院に行くこともできますが、近年はなるべく地域のお医者さんにかかったあと、精密に検査をしたり高度医療に頼らなければならない場合(手術や入院が必要なときなど)に紹介状を書いてもらって受診することを推奨されているようです。健康診断で「要精密検査」と出た際にお世話になることもあります。

総合病院などで病名が確定した場合、治療が開始されるまで、医療を受ける側の患者である私たちにも実はいろんな選択肢があります。

  1. 積極的に治療をする
  2. 経過観察
  3. あえて何もしない

1.については病名確定した後、どのように治療していくかを病院で決めていくのですが、中には納得のいかない治療方針を立てられることがあります。こういった場合、セカンドオピニオンと言って別の医療機関で再度診断をしてもらい、どのように治療するかの意見を求めることができます。もちろん命の危険が迫っていて他に意見を仰ぐ時間的猶予がない、といった一刻を争う場合はあまりお勧めはできないですが、どうしても諦められない、他にも方法があるんじゃないだろうかと思ったならそういった制度を利用するとよいと思います。

2.は治療するかどうかボーダーラインにあったり、治療までは必要なく進行の状態を定期的に通院して確認をすることで様子をみていくパターンです。

3.は自分の意志で治療しないときめるパターンです。治療しても改善が見られないとわかっている場合や、余命診断が出ているが延命措置を行わないといった場合です。

もちろん、最終的に決めるのは自分です。

さて2.や3.についてはいろいろな見解があると思いますのでここでは述べませんが、積極的に治療するとなった場合に、手術を受けたり、入院が必要になることがあります。次にそのことについて説明したいと思います。

手術

皆さんは手術というとどんなことを思い浮かべるでしょうか。 「メス使って体切られるの?」「麻酔とかどんなだろう」「怖いなあ」 体験していないからこその恐れというものがあると思います。

さて、手術とはどんなことをするのでしょう。 「機械やメスを使って対象の部分を取り除く」という医療的行為がそれにあたります。イメージとしては入院を伴った手術を指しますが、日帰り手術ももちろんあります。文字通り、手術を行ったその日のうちに帰宅できる手術です。胃や大腸ポリープの切除などは検査と同時に行われたりします。 また昔は広範囲の切開が必要な手術も、切る範囲を小さくしても対応できる手術方法が確立され、短期の入院で済むようになってきました。腹腔鏡下手術では体内に入れるカメラと機械を操作するための装置を入れるための穴を1~2センチ開けるだけで手術を行います。 これにより体の負担も減り、回復も早くなってきています。当然ですが、病状により普通に切開する手術もあります。

それから、出産でも帝王切開といって開腹手術を行う場合があります。お母さんや胎児に危険がある場合や、骨盤の形状や状態で普通分娩ができない場合など理由は様々です。ちなみに普通分娩でも手術でも女性の体にとっては大変な負担であることには変わりなく優劣をつける意味はまったくありません。

手術を受ける前には同意書の記載を求められます。また、本人以外の同意書記載も必要な場合があります。特に覚えていてほしいのが喫煙者。手術・麻酔を行う場合は合併症のリスクが高くなるため、できるだけ早い段階で禁煙する必要があります。直前まで喫煙している場合は手術延期ということもありうるのです。

麻酔について

手術や処置のためには痛みを取り除く必要がでてきます。そのために行われるのが麻酔です。全身麻酔の場合は同意書の記載を求められます。

全身麻酔

意識を失わせた状態にする麻酔です。私の体験でいうと、麻酔の投与が始まるとほぼ瞬時で意識がなくなり、次に気づいたら病室でした(4時間後位経過)。

局所麻酔

意識を失わない状態で行われる麻酔です。患部の範囲が小さいとか、全身麻酔ができないときに用いられます。胃カメラの検査などにも使われます。抜歯や大きな虫歯を削ったことのある人は経験済みでしょう。

入院について

入院の準備

入院する場合は病院により様々な手続きや準備が必要となります。詳しくは入院する医療機関で配布される「しおり」などをよく読みましょう。ネットでの情報を参考にするのもよいのですが、購入しておかないとならないものが違ったり、中にはまったく持ち込みのできないもの、病状により持ち込み不可のものが入っていたりする可能性があるからです。持っていきたいものがある場合は、直接医療機関に質問しましょう。(PCやポケットWifi持ち込み不可というところもあるようです)

購入しなくても、レンタルで済むものがあります。タオル類や病室衣など、こちらも医療機関により様々、値段もいろいろあります。

入院に際しても同意書や保証人の記載を求められます。保証人は生計を別にした人が望ましいようです。(同居家族だと断られる場合もあります)

病室

追加料金を支払うと個室や人数の少ない部屋を選べる場合があります。こちらも値段は様々です。病状により、また病床が空いていないなどの理由で個室に入ることになる場合もありますが、病院側の理由で特別な部屋に入る場合は追加料金を払わなくてよいです。後々トラブルの元になることもあるので、きちんと確認をしておきましょう。

治療にかかるお金について

手術や入院をすると保険診療内でもそれなりにお金がかかります。退院時にはまとまった金額のお金を用意して払わなければなりません。 事前に長期間通院や入院することがわかったら加入している健康保険組合に「限度額適用認定証」の申請をしておくことをお勧めします。この認定証を保険証と一緒に医療機関に提出することで、1か月ごと限度額(所得により異なります)を超えた部分の支払いをしなくて済みます。 例えば入院手術で1カ月100万円かかったとしても、限度額が8万1000円の場合は、残り91万9000円の個人での支払いは発生しません。もちろん、その認定証の申請が間に合わない場合は数か月先に健康保険組合から還付という形で戻ってきます。

医療保険に加入している人は、診断書の発行や保険会社の申請書類を取り寄せるのもお忘れなく。最近は日帰り手術にも出る場合があるため、加入している保険内容をよく確認しましょう。医療費の領収書コピーが必要になる場合もあります。高額の医療費を支払った場合は、確定申告による医療費控除の申請もお忘れなく。